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年金は!?掛け捨て!?『でも大丈夫!』

国民の三大義務は、教育・勤労・納税です。
加えて、公的年金への加入も義務とされています。

日本にやってきた技能実習生たちにもやはり年金加入の義務がありますが、このような質問をうけることがあります。

「年金がもらえる年齢まで日本にいないと思うんですけど・・・!?」

確かにその疑問が浮かぶのはわかります。

安心してください。
みなさんの不利益をさけるために、「社会保障協定」と「脱退一時金」の制度があります。

01 実習生が加入できる年金は2種類

日本にやってきた技能実習生が加入する年金は、厚生年金と国民年金の2種類があり、日本人同様どちらか一方に加入することになります。

どちらに加入するかも日本人と同じで、実習先が厚生年金適用の企業の場合は厚生年金、そうでない場合は国民年金への加入となります。

年金といえば、定年後に支給される年金がまず浮かびますが、それ以外にも大事な給付制度があります。

01-01 もしものときに「障害年金」「遺族年金」

技能実習で日本に滞在している間、「万が一」ということがないとは限りません。

しかし厚生年金または国民年金に加入していれば、障害年金や遺族年金を受け取ることができます。

そんな不幸なできごとはなるべく起きてほしくはありませんが、もしもの時の保障として、年金は活用されています。

02 「社会保障協定」

日本での実習をつつがなく終え、母国へと帰る日がきました。

大した怪我もなく、定年もまだまだ先・・ということは、やはり年金は掛け捨てになってしまうのでしょうか。

安心してください「社会保障協定」があります。

02-01 母国と日本との二国間協定

「社会保障協定」とは、日本との二国間協定で、日本に滞在していた外国人の不利益を避けるための協定です。

具体的な内容は

・日本在留5年未満の場合、母国の年金だけに加入すれば良い。

・日本在留5年以上の場合、日本の年金にだけ加入すれば良い。

このようになっており、つまりどちらか一方の国で年金を支払っていれば、年金加入期間は通算されるということです。

02-02 「社会保障協定」だけでは・・

「社会保障協定」があれば、年金問題は全て解決!
と思いきや、実はそうではありません。

「社会保障協定」に署名しているのは23ヶ国のみで、発効しているのも20ヶ国のみ。

技能実習生の主な送り出し国として含まれているのは中国とフィリピンだけで、他の国には適応されないのです。

03 「脱退一時金」

調べた結果、母国は日本とは社会保障協定を結んでいなかったようです。

今まで日本で払った年金は戻ってこず、このままでは消えた年金になってしまいます。

そんな不利益を被らないためにあるのが「脱退一時金」制度です。

03-01 2年以内の申請でOK

「脱退一時金」は、要件が適用されてから2年以内に申請すれば受け取ることができます。

「脱退一時金」を受け取るための要件
①日本国籍でないこと
②日本に住所を有しないこと
③障害年金等を受け取る権利を有しないこと
④加入していた年金が
【厚生年金の場合】
1)年金の支払期間6ヶ月以上
【国民年金の場合】
以下1)~4)の合計が6ヶ月以上
1)保険料納付済期間の月数
2)保険料4分の1免除期間の月数×3分の4
3)保険料半額免除期間の月数×2分の1
4)保険料4分の3免除期間の月数×4分の1

このようになっています。

また、これまでは一度に3年分までの脱退一時金しか受け取れなかったのが、特定技能がはじまったことにより、2021年4月から上限が5年に延長されました。

「脱退一時金」制度により、年金の悩みも解消できそうです。

04 まとめ

日本は税金大国ともいわれ、技能実習生にはなかなか理解できないこともあります。

年金の問題まで加わると、より難解になります。

エヌ・ビー・シー協同組合は、実習生が将来の年金支給で不利益を被らないようしっかりサポートをおこなっています。

何かご不明な点などありましたら、お気軽にお問い合わせください。

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