2023年末の法務省のデータによると、インドネシア人技能実習生の総数は74,387人で、ベトナムに次ぐ2位でした。
2022年末の45,919人から、1年で実に1.6倍以上の増加となっています。
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インドネシア人技能実習生が選ばれる理由とは?
- 人気急増中の理由がわかる資料
- インドネシア人実習生の特徴
- 他国と比べて日本語が上手?
- イスラム教が実習に及ぼす影響
- インドネシア人実習生増加の理由
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技能実習生送出し国インドネシアについて
インドネシアの基本情報から見ていきましょう。
地理
インドネシアは東南アジアに位置する島国で、1万7千以上の島から成り立っています。
豊かな自然が広がっており、ジャングルや美しいビーチ、活火山など、多彩な風景が魅力です。
首都はジャカルタで、経済の中心でもあります。急速な人口増加と経済発展を遂げている一方で、交通や住宅のインフラ整備が追いつかず、道路や居住地などに問題を抱えています。
人口
2024年現在、インドネシアの人口は約2億8,300万人で、世界で4番目に人口の多い国となっています。
特に若年層の割合が多く、その若さは人口ピラミッドで日本と比べると一目瞭然です。
インドネシアはマレー人、ジャワ人、バリ人など300以上の民族が共存しており、独自の文化を持っています。
言語
インドネシアには500を超える言語が存在しますが、公用語はインドネシア語で、国内で広く使用されています。
インドネシア語の「こんにちは」は「Selamat siang(スラマッ シアン)」といいます。
発音がローマ字と似ているため、日本人にも馴染やすい言語だといわれています。
宗教
インドネシアで信仰されている宗教の割合は、以下の通りです。
- ・イスラム教 86.69%
- ・キリスト教 10.72%
- ・ヒンズー教 1.74%
- ・仏教 0.77%
- (出典:外務省)
インドネシアではイスラム教が最も広く信仰されており、世界でもイスラム教徒が多い国として知られています。
しかし、「イスラム教国家」とは異なり信仰は個人の自由です。キリスト教、ヒンズー教、仏教なども信仰されており、多様な宗教が信仰されているのがインドネシアの特徴です。
例えば、リゾートとして知られるバリ島は、住民の90%以上がヒンズー教です。また、ジャワ島中部にあるボロブドゥール遺跡は、世界三大仏教遺跡の一つとして知られています。
現在の仏教徒の数は少ないものの、多様な宗教を受け入れてきた歴史を垣間見ることができます。
食べ物
インドネシアの食文化は、米を主食とし、スパイスをふんだんに使うことが特徴です。
最も有名なインドネシア料理は「ナシ・ゴレン」です。お米に野菜やエビ、チキンを混ぜて炒めたもので、インドネシア風チャーハンといえる料理です。
近年、日本でもエスニック料理への関心が高まる中、インドネシア料理も徐々に知名度を上げています。
平均収入
インドネシアは急激な経済成長を遂げている一方で、都市部と地方部では収入に開きがあります。
首都のジャカルタを中心とした都市部の平均収入は月収で4万円程度ですが、地方部は月収で2万円程度です。
地方部では仕事を見つけることすら難しい地域もあり、こういった状況がインドネシアの若者が日本へ技能実習に行くモチベーションのひとつとなっています。
インドネシアの国民性
続いてインドネシアの国民性について詳しく見ていきましょう。
温厚でおだやかな性格
インドネシアの人々は、温厚で穏やかな性格が特徴です。
温暖な国によく見られる特徴ではありますが、インドネシアでは特に調和を重視し、他人への配慮や尊重を大切にする文化が広がっています。 また、コミュニケーションをとることが大好きな人が多く、その際も相手への配慮をもって接します。
滅多に怒らず、周りの人に明るく接するため、インドネシア人技能実習生を受け入れた企業様から「職場が明るくなった」という声をいただくことがよくあります。
プライドが高い
他人の文化などに寛容な一方で、自分自身のアイデンティティを大切に守り抜くプライドも持っています。
インドネシアは多様な民族や宗教が共存しており、多くの人々が自身の伝統的な価値観や習慣を大切にしています。 そうした背景もあり、それぞれの価値観を尊重し合う一方、自身の価値観を非難されることを嫌います。
人前で叱られると、プライドが傷ついてしまい、仕事へのモチベーションまで低下してしまう恐れがあるので、注意が必要です。
親日国
インドネシア人の多くは親日家です。日本の製品が日常生活にまで浸透していることや、日本のアニメや音楽、ファッションが多くの人に楽しまれていることが理由として挙げられます。
日本へ行くことに憧れを抱いている若者が多く、技能実習を希望する理由にもなっています。
日本とインドネシアは外交関係も良好で、2023年6月に天皇・皇后両陛下がインドネシアを訪問したことは、2国間の友好を示す事例の一つです。
信仰心が強い
インドネシアでは宗教が生活に根付いており、信仰心が強いことが特徴です。
イスラム教が広く信仰されていますが、その他の宗教においても強い信仰心を持ち合わせています。
宗教の教えに忠実なため、質素に生活する人が多く、技能実習生として来日した際にもそういった生活習慣がみられます。 実習生の面接では、「神様」という単語を聞くこともあり、日本人とは感覚が異なる部分かもしれません。
時間にルーズ
インドネシアの時間の概念を表す言葉に「Jam karet(ゴムの時間)」というものがあります。ゴムのように時間が伸び縮みする例えで、時間にルーズなことを表しています。
インドネシアの人は、「時間は伸びるものだから仕方ない」という考えを持っており、多くの人は時間を守りません。時間を正確に守る日本人とは真逆の国民性といえるでしょう。
技能実習生として職場に迎え入れることを考えると、この国民性はデメリットに感じてしまうかもしれません。
しかし配属までの期間に、現地の送出し機関と日本の入国後講習で「日本では時間を守ること」を徹底的に教育します。その意識をもって配属を迎えるため、安心して迎え入れることができるのではないでしょうか。
技能実習生とイスラム教
インドネシア人の多くが信仰しているイスラム教は、日本人にとってあまり馴染みがないかもしれませんが、技能実習生として受け入れる際にどのような影響があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
信仰は個人の自由
インドネシアではイスラム教が広く信仰されていますが、どの宗教をどの程度信仰するかは、個人の自由となっています。また、イスラム教といえば「1日に5回お祈りがある」というイメージされる方も多いかもしれませんが、インドネシアでは毎日5回お祈りしている人は稀で、仕事の合間や朝晩にお祈りするなど、自分のペースで信仰しています。
あまり熱心に信仰していない人もおり、その生き方も尊重されています。
インドネシア人は仕事と宗教は切り分けて考えているため、業務中でお祈りが行えない場合などは業務時間外に宗教行事を行うなど、融通を効かせて対応します。
技能実習に好影響
イスラム教の持つ価値観は、技能実習にも好影響を与えることが多くあります。
イスラム教の教えでは、以下の重要性を説いています。
- ・平和を尊重すること
- ・あらゆる事柄に責任を持つこと
- ・身の回りを清潔に保つこと
- ・飲酒をしないこと
これらの教えは技能実習にも良い影響をもたらしています。
インドネシア人技能実習生を受け入れている企業様から「真面目に一生懸命働いてくれている」「生活態度が良い」など、お褒めの言葉をいただくことがよくあります。
インドネシアでの技能実習への応募方法
インドネシアでの技能実習生の募集方法は、他の国と異なる大きな特徴があります。
他の送出し国ではほとんどの場合、技能実習生は面接に合格してから日本語の勉強を開始しますが、インドネシアは技能実習への応募前から日本語の勉強を行っています。
インドネシアの募集方法について、詳しく見ていきましょう。
まずは地元の日本語学校に入学
「送出し機関」とは、日本へ技能実習生を派遣するライセンスを持つ機関で、技能実習生の募集や採用面接、来日までの日本語教育などを行います。
インドネシアでは、送出し機関に提携する日本語学校が各地に多数存在し、送出し機関はその日本語学校に技能実習生の募集をかけます。そのため技能実習を志望する若者は、まず地元の日本語学校に入学し、日本語を勉強します。
日本語を勉強してから技能実習に応募
日本語学校に入学してすぐに応募することは少なく、2〜3ヶ月ほど勉強をしてから応募することが一般的です。
多くの技能実習希望者が日本語を勉強して面接に臨むため、日本語が全く分からない状態で応募すると、本番の面接では合格が難しいからです。
数か月日本語を勉強した技能実習候補生が、送出し機関からの募集に応募し、そこで選ばれると実際の企業面接に臨むことになります。
日本語能力がある状態で送出し機関へ
企業面接に合格した技能実習候補生は、来日に向けて送出し機関で日本語教育を受けます。
数か月間の勉強の後に送出し機関に入っているため、日本語を多少なりとも理解した状態となります。
面接後に送出し機関で初めて日本語学習を始める他国と比べて、インドネシア人技能実習生は日本語能力が高い状態での入国が期待できます。
インドネシア人技能実習生の特徴
インドネシア人技能実習生の特徴には、技能実習生の募集方法と宗教の影響が大きく関わっています。
他国に比べて高い日本語能力
インドネシア人技能実習生は、送出し機関に入る前に日本語学校で日本語を勉強しますので、 他国の技能実習生と比べて日本語能力が高いことが特徴です。中には入国時に日常会話ができるインドネシア人技能実習生もいます。
もちろん個人差がありますが、日本語能力を重視する企業様はインドネシア人技能実習生の受入れがお勧めです。
真面目で一所懸命
真面目で一所懸命であることも、インドネシア人技能実習生の特徴です。
宗教の教えに忠実であるため、技能実習に対して真面目に一所懸命取り組みます。
また、日本との貨幣価値も理由に挙げられます。
経済発展の著しいインドネシアですが、地方部では月収2万円程度で生活している人もいます。家族に送金することも、技能実習に真面目に一所懸命取り組む理由となっています。
まとめ
インドネシア人技能実習生について、募集方法やその特徴を解説してまいりました。
- ・温厚で明るい性格
- ・高い日本語能力
- ・真面目に一所懸命
以上の項目を重視する企業様は、インドネシアからの技能実習生の受入れを検討してみてはいかがでしょうか。