外国人技能実習生の人権が守られ、技能実習制度が健全に運用されるにはどうすればよいでしょうか。
その一つの答えとして「独立した機関が連携して取り組む」ということが挙げられます。
01 技能実習生の人権を守るために
技能実習制度に対する世間の印象はまだまだ良いものとはいえず、その原因は2017年以前の研修制度へのイメージがかなりの部分を占めますが、現在進行系で残っている問題もあります。
最も多いのが、受け入れ企業の労働環境の問題です。
取り締まる機関は存在するものの、連携がスムーズでないのか、取り締まりがまだまだ甘いとの声もありました。
2021年6月、それらの声に応えるかのような、あるニュースが流れましたのでご紹介します。
02 技能実習生の人権を守る取り組み~香川県のケース
2021年6月23日、香川県でのある取り組みが報道されました。
外国人技能実習生や外国人労働者の人権の保護や適正な労働条件を確保するため、三者連絡会議がおこなわれたというものでした。
その連絡会議をおこなった3機関とは、
◇ 香川労働局
◇ 高松出入国在留管理局
◇ 外国人技能実習機構高松事務所
以上の3機関でした。
その会議では情報を交換するとともに、違反が複数の法律に関わる場合には共同で指導にあたることが確認されました。
02-01 縦割りの弊害をなくすために
それぞれの行政機関は、そもそも管轄が違います。
◇ 労働局 → 労働基準法や労働安全衛生法関係
◇ 出入国在留管理局 → 入管法
◇ 外国人技能実習機構 → 監理団体、企業の認定の取り消しなど
役割がしっかり区分されていることによる弊害を取り除くことが、三者連絡会議開催のねらいでした。
ちなみに同労働局では、2020年外国人労働者を雇用する243事業場に監督指導を実施し、162件の賃金の支払いや労働時間についての違反が発覚しているそうです。
02-02 世間の悪いイメージを払拭するために
2021年7月2日に衝撃的なタイトルのニュースがながれました。
ニュースにぶらさがるコメントも技能実習制度に対する厳しいものばかり。
このような認識を改めるためにも、行政機関の垣根を越えての協力が全国へ波及することに期待が寄せられています。
03 技能実習制度の健全な運用のために
しかし技能実習制度の健全な運用は、行政機関の対応だけに期待するものではありません。
受け入れ企業の問題改善、母国送り出し機関の選定など、監理団体に依るものが少なくありません。
行政機関の連携により、いわゆる「仕事をしない」監理団体は認定の取消がおこなわれ、健全で優良な監理団体が残っていくと思いますが、そのような期待ではなく、より健全な制度運用を目指す監理団体の姿勢が必要だと考えています。
わたしたちエヌ・ビー・シー協同組合は、これからも技能実習生の人権の保護、そして受け入れ企業さまでの技能実習制度の健全な運用ために取り組んでまいります。